世界中で新型コロナウイルスが流行し、今までの生き方や常識とされていたものが変わりつつあるといわれています。
中には、びっくりするほど自分の日常が変わってしまった、という方もいるでしょう。
そして、計画や予定が狂ってしまった場合にも遭遇したかもしれません。
人生は基本的に波があり、全て何もかもが同じであることはありません。
しかし、ある程度の予測を立てて、人生設計をしている方も少なくないでしょう。
このような時代の変革がある今だからこそ、どのように生きていけばよいのか、何を指針にしたらよいのか。
そこで、茶道の教えや禅からヒントを得ましょう。
実は、茶道の教えや禅には、人生を生きやすくなるヒントや考え方があります。
茶道と禅は古い時代から先人の教えや経験を元に作られてきた集大成です。
長い歴史の中で人類は幾度となく変化を求めれてきました。
その子孫が我々です。
今は絶望にいる人、これからの未来にわくわくしている人、いろんな人がいるでしょう。
そこで、今回は、茶道や禅から学べる、人生を生き抜くためのヒントをご紹介します。
目次
1:まずはこれまでの固定概念や常識を疑ってみる
禅語に「柔軟心」(にゅうなんしん)というものがあります。
意味は、頭でっかちにならずに、柔らかい考え方をしなさい、ということです。
今まで「こうあるべきだ」「そうすべきだ」と思っていることを振り返ってみてください。
何でも良いでしょう、仕事、生き方、恋愛、結婚、お金など。
あえて、それらを書き出してみて、「もしこの考え方が逆だったとしたら」と考えてみてください。
思考の振り幅が広くなり、悩みや不安が和らぐかもしれません。
広い視点で客観的に捉えることができるので、新しい発想すら出てくるでしょう。
自分の考え方が正義だと他人に価値観を強要したり、他人の意見に振り回されることもなくなります。
世の中には、こういう考え方や可能性があるんだ、と思えると人生の見え方がガラッと変わってきます。
そうすれば、自分の言動や行動が自然と変わるので、今までとは違った風景にたどりつくことができます。
2:決して変化に乗り遅れないようにと、生き急ぎすぎないこと
矛盾しているかもしれませんが、変化に早く対応しようとして焦る気持ちになることはあまりよくありません。
人間はロボットではないので、時に緩急をつけながら、落ち着いて行動することは大切です。
特に日本人はいわゆる「働き過ぎ」たり、「休み下手」だったりします。
休みの日でも何かしら予定を入れて、本当の意味で休むことはない人が少なくありません。
例えば、バカンスでも日本以外のある外国の人々は、数週間を違うところで過ごすそうです。
その間は毎日のように予定を詰めるのではなく、まったりと起きて、好きなように読書をしたり、
寝たり、料理を作ったりなどしているそうです。
日本人だと少ない休みでも「何かを詰めなければもったいない!」という意識で
数日間の予定の中でたくさんの計画を立てていくことが多い傾向にあります。
禅語に「且緩々」(しゃかんかん)というものがあります。
この意味は「慌てず、急ぎすぎることなく、落ち着きなさい」です。
急ぎすぎても、慌てすぎても、時間は同じだけしか過ぎていきません。
忙しいという漢字は「心を亡くす」と書きますが、人間ですから心は大切に守っていきましょう。
3:思い切って「一歩」踏み出してみる
禅語に「百尺竿頭に一歩を進む」(ひゃくしゃくかんとうにいっぽをすすむ)があります。
この意味は、もうこれ以上進めない!というとこで、思い切ってさらに一歩進んでみなさい、というものです。
新しいことに挑戦したりすることは怖いことです。
しかし、新しいことに踏み出さない限り、新しい可能性は基本的にありません。
さらに、禅語には「主人公」という言葉があります。
これは、まさにドラマや小説に出てくる「主人公」のように自分が人生の主役であるべきだという意味です。
あなたの人生は、あなたしか生きられません。
勇気を持って、一歩を進んでみましょう。
変化のある時代だからこそ、自分の心をコントロールしよう!
AIの時代がくる、ロボットに仕事を奪われる、なんて言われてから早くも数十年ほど経ちました。
私たちの取り巻く環境は大きく変わっていったでしょう。
しかし、変わらないものがあります。それは、人間の本質や感情、思いです。
あなたも何か出来事があれば、怒ったり、悲しんだり、喜んだりしますよね。
目に見えないものだからこそ、分かりづらいですが、確実にそれはあります。
先が見えなくて不安だ、怖い!と思っていても、決して自分の心は失わないように。
そして、余裕などが出てきたら、ぜひ他の方にも思いやりを。
普段の生活では意識してないことだからこそ、大切なものはあります。
それを茶道や禅は私たちに教えてくれます。
ぜひ、この変革の時代に「お守り」として、茶道や禅の考え方をヒントに考えてみてくださいね。