春を楽しむお茶会と茶道の銘リスト2月3月4月

春だ~桜だ~新しい季節だね!

お花見とかもしたいね~

春のよい天気に和カフェとかで抹茶と和菓子なんかいいね!

みなさんが春と言えば、これかな、と連想するように日本では四季があり、その四季に合わせて行事や特色があります。

茶道の考え方は、ありのままを大切にし、その時を大切にするというものですから、季節感もとても大切にします。そして茶道も春の装いになります。

春をより感じられるような色合いなど季節感を取り入れて、春の世界観を表現するために和菓子や道具を取りそろえるのです。

ここでは、春に関する茶道の道具やお花、和菓子についてをお伝えします。

春の銘は何か?

銘とは、名前のことを言います。この名前とは一般的に優れた作品に対して使われます。また、銘は、茶道では器やお茶、お酒、お菓子に名付けれます。

季節に関するものであれば、季節を代表するものの名前をかねて付けられます。さらに、茶道において、春夏秋冬の分け方は、実際の季節感とは変わります。春は2月~4月、夏は5月~7月、秋は8月~10月、冬は11月~1月とされています。

では、春の銘を月ごとに一部ご紹介します。

2月は、「鶯宿梅」(おうしゅくばい)、「福の神」(ふくのかみ)、「追儺」(ついな)、「初午」(はつうま)などです。

2月~3月は、「東風」(こち)、「下萌」(したもえ)、「雪間の草」(ゆきまのくさ)などです。

3月は、「青丹よし」(あおによし)、「麗らか」(うららか)、「蛍雪」(けいせつ)、「雛の宵」(ひなのよい)、「名残の雪」(なごりのゆき)などです。

3月~4月は、「早わらび」(さわらび)、「花便り」(はなだより)、「山笑う」(やまわらう)、「陽光」(ようこう)、「朧夜」(おぼろよ)などです。

4月は、「隅田川」(すみだがわ)、「清遊」(せいゆう)、「花霞」(はながすみ)、「芳春」(ほうしゅん)などです。

また、この銘は、茶席で湯を沸かすために炭を入れる囲炉裏の部分の炉(ろ)でもあります。炉は、11月から来年の4月まで使われるの道具のことで、あたたかさを演出します。銘は季節を代表する花や動物も関係します。

春の茶花は何か?

茶花とは、茶道で飾るお花のことを指します。華道とは違い、茶道の場合は主役はあくまでもお茶です。

そのため、シンプルで匂いの強いものは避けれます。さらに、季節感を楽しむことがメインなので、珍しい花ばかりではありません。

2月は、ねこやなぎ、にわとこ、うぐいすかぐら、あかぼう、さんしゅゆ、たにくわ、水仙(すいせん)、つばき各種などです。

3月は、まんさく、たにくわ、むしかり、れんぎょう、なたね、貝母(ばいも)、つばき各種、菜の花などです。

4月は、山吹、雪柳、ぼけ、もくれん、一人静、二人静、かりがね、ぼたん、つばき各種などです。

また、季節によって変わる茶花は、それをもとに和菓子にもデザインとして引用されます。

春の和菓子の3つの特徴

1:春を連想させるような色彩

和菓子は、味だけでなく色も重要です。春を連想させるような色彩が使われます。

2:味わいも春を意識した季節感を

味わいも桜を実際に使った和菓子など、春だからこその味を表現します。

3:風習や伝統にちなんだデザインやモチーフ

春だからこそ行われる風習、伝統に関連した和菓子も作られます。

春だけに行われるお茶会があります。

実は、春だからこそ、その季節だからこそ開かれるお茶会というものがあります。

2月は、お茶会は、節分釜(せつぶんがま)・光悦忌(こうえつき)・恵観忌(えかんき)・西行忌(さいぎょうき)・大網忌(だいこうき)・梅花祭(ばいかさい)・光琳茶会(こうりんちゃかい)などが有名です。

4月は、「西大寺大茶盛」(さいだいじおおちゃもり)など、桜を楽しむ茶会があります。春では、透木(すぎき)という木片を使い、羽のついた平蜘蛛釜(ひらぐもがま)や富士釜(ふじがま)で炉壇をおおう「透木釜」がよく使われます。

事例をご紹介します。

・2月のお茶会(事例)

1日:大風炉開き(1月下旬~2月)、暁の茶事(12月~2月)
3日:節分釜 光悦忌
8日:初牛の茶
12日:恵観忌
15日:西行忌
16日:大綱忌
17日:道安忌
20日:南宗寺利休忌
25日:梅花祭、菜種御共、光琳茶会(2月中)
28日:月次利休忌

・3月のお茶会(事例)

1日:釣釜(3月~4月)
3日:雛祭りの茶
5日:遠州忌茶筵(東京美術倶楽部。初旬の日曜日)
16日:生田神社献茶(裏千家、表千家)
20日:大石忌
21日:彼岸会(春分の前後3日間)
25日:真清田神社献茶(裏千家)
28日:月次利休忌

・4月のお茶会(事例)

1日:透木釜(4月)
2日:宗偏忌、仏光寺献茶(裏千家)、靖国神社観桜茶会
3日:水無瀬神宮献茶(表千家、初旬)
5日:大師会(5日、6日)
9日:二条観桜茶会、伏見稲荷神社献茶(薮内家、第2日曜日)
10日:西大寺大茶盛(第2土曜、日曜日)
11日:宗二忌、良寛茶会(第2日曜日)
12日:石州忌(高林庵、第2日曜日)
13日:水無瀬神宮献茶(宗偏流、4月中旬)
16日:吉野忌(第3日曜日)
18日:豊国廟献茶(表、裏千家)
19日:御忌(法然忌、19日~7日間)
20日:四つ頭茶会
21日:壬生念仏(~29日)
23日:不昧忌(忌日に近い日曜日)
25日:炉塞ぎ(炉の名残り、下旬)
28日:月次利休忌
30日:長闇堂茶会(4月の日曜日)

茶道を通じて春をもっと楽しもう!

いかがでしたでしょうか。もちろん、茶道には通年で使われたり、行われる茶会もあります。

しかし、せっかくの春ですから、茶道や抹茶を楽しむならば、ぜひ季節感も意識すると気持ちが変わります。

例えば、いつも通年で食べる和菓子よりも春限定の和菓子にしたり、春らしいお茶碗やお皿を用意するだけでも立派なお茶会です。

「その時を楽しむ」茶道、この季節を楽しんで、より素敵な日々を過ごしてくださいね。

<四季の銘が分かる!おすすめ文献ピックアップ>

四季を楽しむ書籍

茶道の道具や和菓子の銘がおよそ1000語掲載されています。銘の中には俳句の季語になっているものもあり、日本文化に興味のある方にはおすすめです。>>茶の湯の銘 季節のことば (淡交新書)はこちら

 

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