サスティナブル・SDGsと茶道:おもてなし茶道

時代や社会が進むにつれて注目されるようになってきた環境問題。

その解決の1つに「サスティナブル・SDGs」という考え方があります。

これは簡単にいうと、「持続可能な」「ずっと続けていける」という考え方です。

例えば、人類がこれからも豊かで幸せに生きていけるように資源を無駄に使いすぎず、環境破壊にも考慮する考え方やあり方です。

そのように考えると、茶道もこの「サスティナブル・SDGs」という考えに沿って、変化していっていますし、実は元々として変わらない分もあります。

1:サスティナブル・SDGsだった茶道具

日本には「わび・さび」の美意識が独自であるように、経年変化を目に見える形でも目に見えない形でも、美しいと愛でることができます。

この考え方は、これまでにあった大量消費や大量生産とは逆の発想になるのではないでしょうか。

さらに、茶道具はもし割ってしまったとしても、「金継ぎ」(きんつぎ)によって新たによみがえらせることができます。

「金継ぎ」(きんつぎ)とは、器が割れてしまったり、欠けてしまった際に、漆を使って修復する伝統的な技法のことをいいます。


(※こちらが「金継ぎ」されたもののイメージです。)

このように日本の伝統文化では、ものを大切に扱う意識が根付いてきました。

2:サスティナブル・SDGsになった茶道具

さて、そんな茶道具の中でも、使い捨てのものがあります。

その1つが、お菓子を切って食べるための菓子切りです。

茶道

昔は、衛生管理のため、使い捨てや消臭・抗菌・防虫効果のあるものを使っていました。

例えば、菓子切りでは黒文字(くろもじ)と言われるお菓子の楊枝が昔は定番で、殺菌効果のあるクロモジの木から作り、使い捨てていたのです。

今では、ステンレスのものなどがあり、きちんと清潔にしていれば、何度でも使い続けることができます。

3:茶道とサスティナブル・SDGsの課題とは

さて、ここからは1つ、課題を提示します。

茶道

茶道具の中でも、重要とされるものの中に、茶筅(ちゃせん)というものがあります。

これは、お抹茶を泡立てるもので竹製になっていて、基本的には使い捨てです。

この茶筅は伝統文化であり、高齢化が進んで今では後継者問題があるともいわれています。

さらに、日本は昔から竹が豊富にあった国のため、よく使われていましたが、最近では森林をよく育て活用しています。(竹に関する記述は話がそれるので、少し飛ばします)

ざっくりとまとめると、茶筅は

・使い捨て
・伝統文化だが後継者に悩まされている

の2点が課題にあり、いわゆる「サスティナブル・SDGs」とは逆のところにあります。

さらに最近では、茶筅が近くにないし、高いので同じように泡立てることができる安価のミルクフォーマーが流行ったりしています。

たしかにミルクフォーマーなら、簡単で安く、さらに使い捨てることもなくきれいに泡を立てることができますね。

さて、このような問題や視点について、あなたはどのように考えますか?

茶道とサスティナブル・SDGsの行く末はいかに

茶道

これまでの大量消費、大量生産、環境破壊における問題点を意識して、改善しようという試みは素晴らしいものです。

時代が変わりゆく中で、人々が求める根本の「幸せ」「よりよく生きる」という願いや考えは変わりません。

そんな中、求められるのは、その時代、その時代にあった形での変容だと思っています。

これまで繋がれた文化の形も少しづつ変わっていくのかもしれません。

文化の根底にある軸や本質はズラさずに、人々の幸せを願って、伝え続けたいと思います。

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