2019年頃から世界中に流行った感染症により、大きな変革を求められるようになしました。
個人的には自粛、自粛の日々で、あっという間に過ぎ去ったという印象です。
その中で、目の前のことを一生懸命にやりとげること、そして、自分のメンタルを保つためにケアをすることを重点的に過ごしてきました。
茶道の面でも、リアルのお茶会が出来ない、物流の関係で茶道具や抹茶の値段にも影響が出てきた、気軽に外へ和菓子のお店に遊びに行ったり、人との交流もできないということで、深くこれからのことを考えるようになっていきました。
私はどうやったら、これまで先人が伝え残してきた日本の茶道という伝統文化を継承していけるのか。
今までと同じようなやり方では太刀打ちできない中で、新しい茶道のあり方やこれまで大切にしたいと思っていたことを見返す、という時間が増えてきました。
そこで今回、行き着いた考えについてまとめます。
(※以前、オンラインでお仕事の依頼をしていただいた際の様子です)
目次
1:分断とつながり
その中で、自分の中にある1つのテーマが出てきました。
それは「つながり」です。
私たちは、感染症という目に見えないものとの戦いの中で様々な分断が起こりました。
海外にも行けないし、友達にも会えない、仕事に行けない、遊びにいけない
また、目に見える行動が制限される中で、価値観の分断もあったと思います。
どうしたら会えるのか、どうやって関係性を維持していくか、将来への見解
その中で、新しく生まれたものもあれば、一気に壊されたものもあったでしょう。
その中で、人は「つながり」を持つことで強くなれるのではないでしょうか。
それは、リアルの「つながり」だけでなく、精神的な「つながり」も重要だと強く感じたのです。
私が大切にしたい茶道とは、目に見えるだけの「ひたすら繰り返されるだけの作法」や「ハードルの高すぎる着物」、「独特の上下関係」ということではありません。
自分と「つながり」、人と「つながり」、未来に「つながり」ができる新しい世界へと紡がれる形に変化する茶道です。
それを具体的に、実現できる茶道を提案していきたいと思います。
2:自分と「つながり」
大きな変化の中で、非常に保つものも変化が現れる野は、自分自身とのつながりです。
未来が怖い、焦る、不安になる
それでも、人は自分自身の人生を歩まなければいけません。人は他人の人生を歩むことができないのですから。
その時に、自分との「つながり」を分断させずに、強くする。
例えば、自分の機嫌は自分でとったり、自分との対話をする時間を設けたり。
自分自身を守り、優しくし、いたわり、愛することができるのは、まず自分自身です。
そんなことを感じていただける茶道を発信していきたいと思います。
3:人と「つながり」
やはり、人は人との「つながり」を感じることで孤独感などが減ります。
実際に、感染症が流行する中で、オンラインイベントをする時には、お互いのコミュニケーションをとる時間を積極的にとります。
座学だけでなく、自分も参加している!という茶道の「主客一体」を意識しています。
それにより、その時のイベントや講座だったからこそ、生まれるものがあるからです。
これぞ、「一期一会」です。
3:未来と「つながり」
これはどういうことかというと、未来に茶道という文化を継承していく気持ちを持ち続けるということです。
文化を継承していく上で、非常に大切になるのは、姿形だけでなく、本質的な教えや大切にしたいことが引き継がれているのであれば良いのではと考えています。
なぜなら、茶道の歴史を勉強しても、様々な影響から姿形を変えて、今現在に至っているからです。
例えばですが、群馬県高崎市の「高崎だるま」を伝統文化として継承されている大門屋5代目の中田千尋さんという方がいらっしゃいます。
中田千尋さんは、このコロナ時代にだるまだけでなく、「アマビエだるま」を作ってヒットさせました。
そしておっしゃっていたことがとても印象に残っているのが「新しいものを作っても、ちゃんと軸がぶれていなければ伝統のところに帰ってこられる」という言葉です。
私自身もその考えに共感します。
また、よく私のところにも「美香さんのように活動したいです」「美香さんの茶道のやり方を学びたい」と声をかけていただくことが多々あります。
ぜひ、未来のために一緒につながっていきましょう!
3つの「つながり」からワクワクの未来へ!
茶道はこれまでも大きな変革の中、本質や軸をぶらさずに姿形を変えていきました。
だからこそ、決して意固地になって変化をしないという選択をとるのではなく、その中でいかにして柔軟に変化をしてつないでいけるかという視点を持ち続けたいと思います。
ぜひ、これからもどうぞよろしくお願いいたします。