変化ある時代と、年齢を重ねていく自分。
時には翻弄されながら、未来に前向きになったり不安になったりすることでしょう。
未来に対して前向きな時はまず良しとして、人をどんどんと負のループに落とし込んでしまう「不安」はやっかいです。
その不安にさいなまれると、どんどんと状況が悪化していくような選択をしてしまう傾向にあるものです。
そして、悩むという依存からスタートしていきます。
そんな時は、まず一度、立ち止まってみて、禅の教えと向き合ってみましょう。
※茶道は茶禅一味(ちゃぜんいちみ)といって、禅の教えとリンクした文化です。そのため、茶道でも禅の教えや禅語は重視されています。
目次
1:「過去の後悔と未来の不安」
人は「過去の後悔と未来の不安」によってネガティブになるとは、よく言われます。
過去の事実は変えられないし、未来はまだ来てないから分からない。
それなのに、人は妄想を繰り返す。
このようなことに対して、禅語では「莫妄想」(まくもうぞう)というものです。
妄想をしないことを教えにしています。
とはいえ、人間、やってしまうことは仕方ないと思います。
ついやってしまうことを意識的にやめることができるならば、苦労はしません。
だからこそ、
・負の妄想を今の状況から考えない
・その不安は本当に不安になるべきか疑う
・負の妄想をする時間をできるだけ少なくする努力をしてみる
この3点に焦点をあててみます。
2:負の妄想を今の状況から考えない
未来が不安になるとき、今の状況から考えていませんか。
例えば、今、仕事が忙しいからずっとこの状況のまま年齢を重ねていくと心身ともにやっていけない、どうしようなど。
これは実際に未来がこないと、どうにも考えづらいというのが本当のところだと思います。
例えば、自分の努力や会社や学校のあり方・やり方が不可抗力によって強制的に変わるというのはあるものです。
もちろん、中には予想できるものもデータとしてありますが、あくまでもその情報をどこまで活用するかどうかは、判断の仕方にもよります。
だからこそ、今の状況で物事をネガティブに考えすぎないことが大切です。
もしも、今の状況で想像するならば、未来の状況を予想してみましょう。
未来、世の中はこうなっているかもしれない、ああなっているかもしれない。
歴史の本をいくつか読むと、人の心理や本質はあまり変わりないことがわかります。
そして、それにも基づいて人類はここまで発展してきたという事実も変わりありません。
だからこそ、未来、こうなっているかもしれない予測に備えてみるという考え方の対策は不安感を軽くしてくれるでしょう。
3:その不安は本当に不安になるべきか疑う
意外なことですが、悩まなくても良いことに悩むときがあります。
例えば、自立して引っ越しして生活したいけど、お金がかかるから不安!と思っているとしましょう。
ここで問題になってくるのは、お金です。
そこで、お金が不安だ!と思ったまま、実際にどれくらいのお金がかかるものか計算しないでいると、実際にお金のことは大丈夫なのか、そうではないのかといったことがわかりません。
だからこそ、向き合ってみるということが大事です。
自分は月にいくら稼いで、いくら手元にあって、いくらにどのくらいお金を使えるのか。
それを計算することで、「この部分は余計に使っているから他の大事なところに回せるな」と戦略が立てられるものです。
人は分からないと不安になるもの。だからこそ、だからこそ、あえて明瞭化するということがとても大切です。
また、実際の問題に向き合ってみるということの別視点でいうと、「自分ではない他の誰かの視点」から勝手に問題や不安を作り出しているということはあります。
例えば、お金はたくさんないと不安だ。年収1000万円あっても足りない!怖い!と思っているとしましょう。
それは、年収が上がれば比例的に年収のあがった生活を求めるようになり、その分出て行くからだと思われます。
そうではなく、年収が上がっても無理のない範囲で生活費をおさえる工夫をしてみる、など試みることもおすすめします。
さらに、その価値観とは、人によって違うものです。だからこそ、本当にその問題は自分にも当てはまるのかを疑うことも大切です。
4:負の妄想をする時間をできるだけ少なくする努力をしてみる
不安な気持ちとはその気持ちが長く続けば続くほど、負のループにはまりやすくなります。
だからこそ、不安な気持ちや考えになる時間をできるだけ短縮する方法を考えることをおすすめします。
・悩む時間を決める
理由はだらだらと時間を過ごしすぎないようにするため
・自分が楽しめる、ポジティブな気持ちになれるものを見つけてやってみる
理由は、人は楽しい時間や楽しいものには熱中して時間を忘れてしまえるから
・未来の自分に託す
理由は、今悩み続けても状況が変わらないならば、時間を味方につける
などです。
その他にも、悩む時間を短縮する方法を編み出すことはできるかもしれません。
よければ、ゲーム感覚のように見つけてみるのも楽しいかもしれません。
通称「悩み時間ゼロにすればゴールゲーム」です!
勝手に「幸・不幸」を決めつけるからこそ、不安になる
自分はこうでないとダメだ、幸せになれない、と決めつけていることはありませんか?
そんな決めつけから「そうならないためには、こうでなければならない」と過去や未来を見て、「今、そうでないとダメだ」とますます自分を追い込んでしまう。
そんな時は、ぜひ「今、なんとかなった、これが満点!よく頑張っている!」と自分を褒めてみてください。
すると、不思議なことに気持ちが一旦落ち着きます。今、存在していること自体が満点です。
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