茶道には「野点」(のだて)といって、屋外で抹茶を点てて楽しむ形式があります。
お店によっては、屋外で楽しめるように和の雰囲気を構成したところもありますね。
茶道には「今この瞬間を楽しむ」という理念があるように、その季節や自然を愛し、敬う考え方があります。
だからこそ、ぜひ試していただきたいものです。
今回は、天気の良い日や少し外でリフレッシュしたい!という時に簡単にできる「野点」についてご紹介していきます。
目次
1:野点(のだて)のはじまり
野点(のだて)の歴史には諸説あると言われています。
そんな中でも有名な話として、戦国時代に豊臣秀吉の行軍途中に千利休がお茶をふるまったというものです。
その理由として、抹茶はカフェインが入っているため交感神経を刺激し、昔から薬としての効果効能があると言われていたため、体力も気力も消耗する戦時中には良い影響があると思い、ふるまわれたと考えられます。
特に戦時中の際は、外で過ごすことも多いため、少しの休みにお茶がふるまわれたとされていますが、家で飲むお茶とはきっとひと味違う感覚になれたことでしょう。
少し場所を変えてお茶を楽しむ、というのはリフレッシュにもつながります。
2:内と外では茶道具が異なるのはなぜか
そんな野点ですが、実は茶室の中で使われる茶道具とは少し異なるものがあります。
なぜなら、茶室の中には水屋があり、お茶を出したら手順良く片付けることができますが、外では別です。
外でお茶を点てたあとは、きちんと無事に茶道具を持ち帰る必要があるからです。
そこで編み出されたものの1つが、野点用の茶筅(ちゃせん)です。
野点用の茶筅は、茶室という内で使うものを少しサイズ感も変わっています。
特徴の1つは、少し小さめで幅が大きくなっているのです。その理由は、持ち運びがしやすいようにサイズをできるだけコンパクトにしています。
少しわかりやすい例として、ミニサイズ、野点用の茶筅をご紹介します。
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3:茶道を習ってなくても簡単に外で茶道を楽しむには
野点(のだて)というものはわかったけれど、自分も外で茶道を楽しみたい!
天気が良い時に、リフレッシュもかねて、家のベランダで茶道をやってみたい!
ちょっとしたサプライズもかねて、家族や友人にピクニックでお抹茶をふるまいたい!
そんな時におすすめなのは、一式そろった野点用の茶道具です。ご参考までにこちらをどうぞチェックしてみてくださいね。
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4:道具がそろったら、あとは楽しむのみ!
さて、ここまできて、あとは状況によって必要なものをチェックしてみてくださいね。
・場所の確保
・茶道具も一式揃った
・お茶を飲んだり、少し綺麗にするための水やお湯も用意
・場合によってはレジャーシート
・参加メンバーにとっては、お茶碗の持参もありかも?
あとは、お抹茶のおともに、和菓子やお菓子を近場で買って、楽しむのもアリだと思います。
外の天気が良く、心地よい風にあたりながら、大好きな友達や仲間、家族と一緒に過ごす、プライスレスな野点(のだて)の完成です。
また、季節感を大切にする茶道をより楽しむ際には、季節感にあった和菓子を選ぶとより世界観が際立つでしょう。
季節感を大切にする茶道だからこそ、野点をやってみよう!
日本の四季をより楽しむためにもその世界観を表現する茶道の茶会や道具、お菓子が編み出されてきました。
だからこそ、変わりゆく季節を感じられる野点(のだて)を取り入れるのはとてもおすすめです。
野点セットと必要なものをまとめて、天気が良い時に少し外でリフレッシュ。
例えば、何かがうまくいかない、もやもやしていた気持ちや悩みもスッキリとした気分に変えることができます。
もちろん、少し場所を変えることで新しいアイディアや楽しい時間を過ごすこともできます。
ぜひ、お花見やBBQ、ピクニックという文化とともに一般的になったらよりいつもの生活に彩りが増していくでしょう。