ことば。世界中にはたくさんの言語、言葉があります。
それは、その土地の歴史、文化、価値観といったことが融合され、そこにいる人々が使ってきた「履歴」としても更新されていきます。
面白いことに、言語の発音によっても性格が影響するとも言われているようです。
さらに、言語の中でも四字熟語、慣用句、ことわざには、先祖からの教えやその土地の文化や価値観などが表現されています。
もちろん、日本もそうです。
以前、海外の友人に「日本には言葉を使わないでコミュニケーションを取るという四字熟語やことわざがあって、学校でみんな習うんだよ」と伝えると「それは面白い!だから日本の人はあまり自己主張をすることがないんだね」という会話をしました。
※ちなみに、「以心伝心」「沈黙は金、雄弁は銀」といったことを紹介しました。
さて、そんなことばには、茶道でもかかせない「お茶」にまつわる慣用句やことわざがいくつかあります。
そこでは、いくつかご紹介をしますね!
目次
1:お茶そのものを使ったことば
・余り茶に福あり
・余り茶を飲めば年が寄る
・うどんで茶を食う
・お茶の子さいさい
・お茶を濁す
・お茶を挽く(ひく)
・濁酒(だくしゅ)も茶よりは勝る
・茶をこく
・茶を立つ
・猫も茶を飲む
・薄酒(はくしゅ)も茶よりは勝り
・臍(へそ)が茶を沸かす
・宵越しの茶は飲むな
・良い茶の飲み置き
2:お茶の道具を使ったことば
・着物は長持ちから、茶はかんすから
・金の茶釜の七つもあるよう
・重いものは箸と茶碗
・割った茶碗を接いでみる
・茶碗と茶碗
・茶碗に箸を立てると人が死ぬ
・茶碗の尻を手につける
・茶碗の中の針を磁石で回すよう
・茶碗の飯粒がきれいにとれたら雨になる
・茶碗を投げば綿で抱えよ
・茶碗を箸で叩くと貧乏神が来る
・茶を硯水(けんすい)に使えば書き置きとなる
3:茶屋にまつわることば
・酒は酒屋に、茶は茶屋に
・茶屋柄(ちゃやづか)を握る
・茶屋の餅も強いねば食えぬ
4:茶道の教えについてのことば
・茶道坊主
・茶の十徳
・茶の花香より気の花香
・茶の湯は貧の真似(ひんのまね)
・茶の湯者(ゆしゃ)
5:お茶の漢字が入っている四字熟語
・日常茶飯 (にちじょうさはん)
・茶番狂言 (ちゃばんきょうげん)
・無茶苦茶 (むちゃくちゃ)
・家常茶飯 (かじょうさはん)
・目茶目茶 (めちゃめちゃ)
・滅茶滅茶 (めちゃめちゃ)
お茶にまつわることばを知ると日本とお茶の関係性が見えてくる!
受け継がれる「ことば」とは、やはりそれほど、身近であるといえます。
これが、全く今は身近にないものだと、なかなか想像もしにくいものです。
でも、誰もが知っているもの、そして身近にあるものだからこそ、みんなが使う。
だからこそ、「お茶」というのは日本人にとって、とても身近で歴史ある存在だといえます。