よく茶道を学ぶと「しぐさが優雅になった」「上品に見られるようになった」
「行動が落ち着いているように見られて、大人っぽくなったと言われるようになった」という声を聞きます。
また、茶道をやっている方からは、自分で「私は茶道をやっています」と言うと
相手から「茶道をやっていそうな雰囲気がある」と言われることが多いようです。
では、なぜそのように言われたり、相手に印象を抱かれるのでしょうか。
それは、茶道を学び、作法を練習で身につけることで自然にできるようになるからだと思います。
茶道の作法とは、「お茶を点てる」特別なものというイメージの方が多いかもしれません。
しかし、この「お茶を点てる」までの工程の中では、お皿の持ち方やお箸の持ち方など
日常生活のちょっとした仕草でも活用できる作法があります。
ほんのちょっとした意識の違いで、がらっと印象を変えることができるのです。
そこで、茶道の作法から学べる!日常生活で使える美人になるコツをご紹介します。
目次
1:あえて行動を丁寧にゆっくりする意識をする
人が優雅に見えたり、色気を感じたり、落ち着いて見えるのは、行動やしぐさがゆっくりとしている様です。
逆に言えば、子供は落ち着きがなく、どこかそわそわとしていますよね。
しかし、大人であれば、特に年齢を重ねると、どっしりと構え、ゆったりとしている印象があるでしょう。
すべての行動をゆっくりすると不自然ですから、場面のポイントごとにあえて丁寧にゆっくり行動することがおすすめです。
例えば、人とお茶をしている際です。
膝にハンカチを置くときに、さっと手早くバッグからハンカチを片手で取り出すのではなく、ゆっくりと丁寧にハンカチを取り出して、膝の上に置く。
そうすると、ほんのちょっとした仕草ですが、優雅に見えます。
2:物は、重いものは軽いように、軽いものは重いように取り扱う
茶道の作法では、茶道の道具を「重いものは軽いように、軽いものは重いように取り扱う」と良い、と学びます。
場合によっては、重いものは軽いように扱うことが難しいでしょう。
しかし、軽いものをさも、重いように取り扱うことは意識すれば簡単です。
例えば、軽いお皿を雑にさっと置くのではなく、1~2秒ほどひとつひとつの動作に時間をかけて置く。
そうすると、まるでその軽いお皿を大切に取り扱っているように印象づけることができます。
ものを大切にする人は、ものからも人からも大切にされます。
3:お皿はつねに手をそえるか、きちんと持ち上げる
茶道の作法では、お皿の扱い方を丁寧にしています。
例えば、お皿からお菓子を取る際には、必ずお皿に手を添えます。
そして、自分の懐紙をお皿代わりにして、きちんとお菓子がこぼれないように持ち上げます。
お皿を雑に扱うことなく、きちんと手を添える、手で持ち上げるというのは、丁寧に取り扱う印象を与えます。
普段の食事でも、誰かと取り分ける際には、手をそえましょう。
そして、自分の小皿などに食べ物をうつして食べる際には、きちんと持ち上げましょう。
それだけでも、印象は「丁寧に、色んなものを大事に扱う人」というものになります。
4:ドアを開ける時は、いきなり大きく開けない
茶道であれば、茶室で行われますから、本来、ドアではなく襖(ふすま)です。
襖を開ける際は、基本的には、立って開けるのではなく、座って開けます。
その際、右手のみ・左手のみだけではなく、開ける工程までに手を持ち替えてゆっくりと丁寧に開けます。
もちろん、襖を閉める時も同様に、バッと雑に閉めるのではなく、ゆっくりと丁寧に閉めます。
このような流れをドアで活用するならば、簡単です。できるだけ大きな音を出さずに、雑に扱わずに、開け閉めをします。
ドアが急に音を立てて大きく開くと人はびっくりしますから、配慮ができると良いでしょう。
5:お箸を取り扱う際は、片手だけで使わない
その方が育ってきた背景が出るひとつの行動として、お箸の取り扱い方があるでしょう。
よく、お箸の持ち方が気になる、ということで有名人でも話題になるくらいです。
細かいお箸の持ち方については、訓練でどうにかするものでもありますから、ここでは控えます。
ここでは、お箸の取り扱いの際に意識すると良いことをご紹介します。
まずは、最初にお箸を持つには、三手が重要です。
最初に右でお箸の中心をつまみ、左手でお箸を下から支えて、右手で持ち直すのです。
これは、お菓子をいただく際によくある作法ですが、食事にも使えます。
もちろん、少しお箸を置く際にも、逆に三手で取り扱えば問題ありません。
まだまだある!日常生活で使える和風美人になるコツ!
いかがでしょうか。茶道の作法には、日常生活で使えるコツがあります。
通常の茶道の教室では、作法が自然にできるように何回でも何年でも繰り返し、練習をしていきます。
つまり、型から入って、だんだんと自分の中身もそのようになっていく、というような考え方です。
例えば、人は上を向きながら、満面の笑顔のまま、とても悲しいことを考えて涙をこぼすことも、相手に印象づけることも難しいです。
逆に、背中を丸めて、暗い顔をしたまま、明るくてワクワクするような楽しいことを考えることも、相手に印象づけることも難しいのです。
つまり、ある程度は行動と思考や相手に与える印象は操作できるのです。
ぜひ、相手に素敵だと印象づけたい、と考える場合に、意識して取り入れてみてくださいね。