嫌いな人がいるのに、一緒の時間を過ごさなければいけないのがしんどい。。。
なんか人に気を遣う癖があって、友人とリラックスして会えないんだよね~
上司が怖くて、自信を持って仕事が出来ない!辞めたくなる!
人間関係と1つに言っても、状況や悩みは人それぞれ。しかし、マイナスの感情にとらわれてしまって、せっかくの日々や時間を嫌な気分で過ごすのはもったいないもの。
実は「何か」が起きて、嫌な気分になってしまうのは、自分が事前に「こういうのは嫌だな」と思っているからと言われています。
ですから、「何か」が起きても嫌な気分になる時間や機会を減らすように、これまでとは異なる視点や捉え方を身につけることがポイントです。
目次
人間は、完璧でないことが美しい
禅や茶道においては、「欠点のない完璧」であることが求められません。
その先の、裏と表、良い部分とそうでない部分があるからこそ美しい、という捉え方です。
これを、「不均斉」(ふきんせい)といいます。
もちろん、様々な考え方もできますが、人間は誰も完璧な人はいません。
他人から見て「あの人は完璧だ!素晴らしい!欠点がない!」と絶賛されることが多い人も、実は人知れず悩みをかかえているかもしれません。
逆もしかりで、自分の中ではコンプレックスと思う部分があるかもしれませんが、その代わり、良い部分もあれば、それが魅力になることもありますよね。
そのように、光と影があってこそ、人間は輝いていて本当の意味での「完璧」なのです。
まずは、自分を責めるように嫌な部分に意識を向けないこと。そういう部分もあるけれど、それも含めて、自分は完璧だ!と思うようにしましょう。
いわゆる常識やルールを疑ってみる
友達は多い方が良い、仕事は何でも受けた方が良い、人にはいつも優しく気を遣うべきだ。
なんとなく、「みんなはこう思っているだろう」と考えている常識やルールがありますね。
もし、自分の中で少しでも「堅苦しい」「良い気分にならない」と思うならば、一旦、それを疑ってみましょう。
友達なんていなくてもいい、仕事はお客様を選んで良い、人にいつも気を遣う必要はない。
そう考えてみると、どうでしょうか。気分が楽になったり、晴れやかになりませんか。
そして、実は意外と同じような考えの人もいます。常識やルールを破ってみても、意外と問題もなかったりするものです。
このようにルールや枠組みにとらわれないことを「脱俗」(だつぞく)と言います。
面白いことに、自分がそのような常識やルールにとらわれていくことで、自分の首を絞めていくのです。
例えば、Aさんは以前の会社で安価で質の高い仕事を仕事の相手先であるB先生との関係性で請け負っていました。
Aさんの中では、「以前お世話になっていた方だし、自分のスキルアップにもなるから何でも請け負おう!」と思っていたようです。
その方から何でも「はい!やります!」とすぐに返事をして自分を犠牲にしてまで仕事をやっていました。
ところが、あるときに「もうB先生からの仕事依頼は受けたくない。安価できつくて他の仕事が受けられない」と思うようになりました。
そこで、気づくのです。
「自分がB先生の仕事は安価でもきつくても請け負うべきだ」と思っているから、相手も「やってくれる」と思って依頼をしてくるのだと。
つまり、自分でルールや思い込みに引っ張られて、自分を傷つけてしまったのです。
そこから、AさんはハッキリとB先生に「諸事情があり、これからは単価が高くなり、場合によっては受け入れることが難しい」とハッキリ伝えることができたのです。
それを伝えることができ、実際に「厳しいな」と思う案件は断りを入れられるようになると、いつも気持ちよく他の仕事も上手く行き始めました。
これは友人関係にも言えることです。あなたのことはあなた自身しか大切にすることは出来ません。あなた自身を一番大切にしてください。
人や周りと比べない、不安や執着を脱ぎ捨てる
禅には「莫妄想」(まくもうぞう)という言葉があります。これは、妄想をしすぎないこと、という意味です。
例えば、友達は多い方が良いから、毎回の遊びには参加しないと行けない。
その集まりではいつもニコニコしてご機嫌でいないと誰も自分を好きになってくれない。
そんな風に思うことも妄想です。そもそも友達はいなくて良い。そして、遊びに毎回参加しなくて良い。集まりで毎回ニコニコしてご機嫌で気遣いをしなくて良い。
そう、「そうしなければならない」「こうあるべきだ」という不安を自分で勝手に作り出しているのです。
誰と比べなくて良いのです。誰かが言っている言葉も信じなくて良いですし、あなたにとって嫌な気分になることは気にしなくて良いのです。
あなたの心をコントロールできるのは、あなた自身なのですから。
自分をごまかして、誰かのために生きなくてよい
自分をより大きく見えたり、偽りを相手に見せることをやめることを「簡素」(かんそ)と禅語で言います。
これはとてもシンプルです。無駄なものは省き、ありのままが良い。そんな教えです。
例えば、本当は料理をすることはあんまり好きではないけれど、異性に高評価をもらうためには料理上手に見せなければいけない。
そうでないと恋愛や結婚ができない。だから、好きな異性には自分がまるで料理上手なように偽ってしまう。
もし、これで結婚後に相手にいつまでも料理上手を求められてしまったら、きっと自分が辛くなるでしょう。
そして、自分も嘘をついていることに、疲れていき、相手にも八つ当たりしてしまうかもしれません。
自分が一番早く幸せな気分で居続けられるのは、やはり、シンプルに自分に正直なことです。
もし、それで、誰かが離れていったりしても、大丈夫です。あなたにとって一番の味方はあなた自身であってください。