「茶道」と聞くと、「堅苦しそう」「難しそう」「敷居が高そう」というイメージを抱かれる方も多いかと思います。
目次
かくいう私も、始める前はそうでした。
ところが「美味しいお菓子が食べられるらしい」というテキトーな理由で飛び込んでみると、あら不思議。
子どもだった私でも、あれよあれよと茶道の世界にはまりこんでいきました。茶道は何歳からはじめても、必ずお茶会を自分で開けるようになります。
お稽古は必要ですが、茶道を通して得る和の精神、空間の総合芸術で磨かれる感性は、自分の世界をグローバルにまで広げます。
茶道を、人生の道と共に楽しみながら歩んでいただくために、初めの一歩から遙か遠くに至る道のりまで、隣に寄り添えるようなノウハウをお伝えしていきます。
私がこの茶道を始めるきっかけは、中学校の時の部活選びでした。
私の学校は私立の女性校で中間一貫のお嬢様学校でした。部活は色んなものがありました。テニスや水泳、吹奏楽や料理など。でも、私が選んだのは茶道です。
なぜなら、授業が終わった後に美味しい和菓子が食べられるという噂を知ったからです。しかも、学校は校則が厳しかったので、学校帰りにお菓子を食べられるというだけで、その時の私は嬉しかったです。
茶道部に入部すると、茶道具が必要になります。みんなは先生から教えてもらったものを買いましたが、私は母親がやっていたので、母親のものを受け継ぎました。
その時、私は母親が若い頃に茶道をやっていたことを知りました。
(今では、私が茶道の仕事をし始めてから、母も茶道教室に行くようになり、同じような仕事をしています。)
茶道部では、週に1回、先生が茶室に来て、作法を教えてくれました。作法とは、基本的にお茶会を開くための練習です。
その練習の後に、毎回先生は生徒を集めて、茶道に関する話をします。例えば、今日飾った茶花、お茶碗の意味、道具に関する歴史的な話などをします。
私はその話が毎回大好きでした。たとえ、同じ話を3回されても、毎回私は新鮮な気持ちで聞くことが出来ました!笑
(でも、私は日本史の授業は得意ではありません。興味あることだと色んなことを覚えられるのは自分でもビックリです!笑)
そして、自分でも茶道の本を読んだり、調べるようになりました。
私が美術大学に進学し、さらに美術大学大学院生だった時です。シェアハウスに住んでいたある友達から「ねえ、美香ちゃんって茶道やっているんだよね?」と聞かれました。
そして、彼女から「最近、茶道をやってみたいと思い始めたの。だから、今度カジュアルな茶道のお茶会をやってくれない?」と頼まれました。
私は驚きました。なぜなら、通常のお茶会は経験があっても、カジュアルな茶道のお茶会はどうしたら良いか分からなかったからです。
悩みに悩んで、とりあえず私は、シェアハウスにあった和室を借りて、通常のお茶会をしながら、お客様としての飲み方や基本的なお茶の点て方を教えました。
その後に、部活に入った時に配られた中学生用の本を元に教えました。ただ内容を読み上げるだけでしたから、私は不安でした。
でも、それが終わった後に言われたのは「すごく楽しかった!」「もっと茶道について学んでみたい!」「茶道って奥深くて面白い!」という嬉しい言葉だったのです。
私は自分の好きなことが人に喜んでもらえるという経験が初めてだったので、すごく嬉しかったです。
そこから、友達の口コミが拡がり、依頼されてはカジュアルなお茶会をしたり、外国の友人のためにお茶会をしたいという依頼があればやっています。
今ではありがたいことに、企業向けに茶道のイベントをしたり、大学で登壇したりしています。
私の仕事は、茶道初心者の方の依頼から始まりました。
自分では当たり前だと思っていたことも「それは何故ですか?」「それはどういう意味ですか?」といった質問をされることで、どんどんブラッシュアップされていき、「初心者のためのカジュアル茶道」を独自に作り上げました。
作法は家でも出来るように簡単にアレンジして、作法の意味を日常生活や人生にも役立つように重要ポイントをわかりやすく伝えることがメインです。
もちろん、本格的に茶道教室に通いたいから選び方を教えて欲しい、茶道のお茶会でも注意点などの相談もお応えしています。
私のおもてなし茶道は、人生をより楽しく過ごすためのものです。そして、すべてはそれに尽きると思っています。ぜひ、本格的に茶道教室を始めたいという方にとっても良いきっかけになれたら嬉しいです。
私の夢
1 茶道を通して、人と人との和をつくっていきたい
「お茶を飲む」ということを通じて、人と人がつながり、人の和が広がるようなサポートを継続的にしていきたいです。そして、茶道を通じて色んな方が日々の生活が豊かになったり、毎日が楽しくなったりするようになったらいいなと思います。
2 茶道を通して、自分自身や相手を大切にする心を広めていきたい
茶道というと、稽古や作法が厳しく修行的な印象があると思います。しかし、根本的には、茶道の精神性の中にある「自分自身と向き合う」「相手を思いやりを持つ」ということが基盤になっています。それらが、もっと認識として広まっていくようにお伝えしていきたいと思います。
3 海外の方もカジュアルに、帰国しても自分で茶道ができるようにしたい
過去にも海外からいらした方に茶道のお茶会を企画してお点前をしたことがあり、とても喜んでいただきました。そのため、海外の方にとっても茶道というものが気軽にできるようにサポートをしたいと考えています。