「副業」という言葉が数多くの方に浸透している昨今。
色んな方々が様々な分野で「こんな風に副業できますよ!」と宣伝していますね。
そして、「これまでのやり方は古い!今はこんな風なやり方で副業に成功できます!」といったものまであります。
もちろん、自分の才能を会社といったところ以外でも発揮して社会に貢献できることは素敵なことです。
そこで、今回は副業に成功するという観点で、茶道のお茶会から学べるポイントをご紹介します。
目次
1:一番の優先順位を決める
茶道の一番の優先順位は、抹茶を一番美しく、美味しくお客様にお出しすることです。
これができるようにするためにはどのようにしたら良いのかという視点を持って、お茶会の空間づくりから着物、和菓子など細かなことまで決まっていきます。
それでは、副業をしたい!と思ったとき、何を一番の優先順位にするかを決める必要があります。
例えば、「早く!安く!数多くの仕事をこなしていきたい!」のか「少し値段が高めでも、良い関係を築きながら、少数でも良いのでじっくりと仕事をやっていきたい!」のか。
それだけでもアプローチは異なります。
ぜひ、現時点での自分の実力を一旦、置いておいて、自分は副業で何を一番の優先順位にしたいのかを考えてみましょう。
2:お客様目線で需要のある分野を見つける・作る
「仕事するぞ!」といった際に、「自分の好きなことで仕事をしたい!」といったことを考えることはあると思います。
現に、私自身、この好きな茶道で仕事が成り立っていることに感謝の思いでいっぱいです。
ただし、仕事として成立するためには、お客様目線、需要があること、を意識しなければいけません。
そのようでないと、ただの趣味になります。趣味で完結する場合は良いのですが、お仕事にしていきためには「必要だ」と思っていただくことが重要です。
だからこそ、自分のできることを踏まえて、どのような分野が需要あるのか、またはどのようなことに対して求められるのか、といったことを理解していく必要があります。
このように、お客様目線で考えることを、禅語では「一体一如」(いったいいちにょ)といいます。
一体とは、対象となる人やものとひとつになりこと。一如とは、ひとつとなった状態で行動することです。
※茶道は茶禅一味といって、お茶と禅は同じであると言われているため、禅の考え方、禅語の教えといったものも重要となります。
3:1つのテーマとターゲットを決める
茶道ではお稽古やお茶会をするときに、必ずといって良いほど、1つのテーマ、ターゲットを決めます。
例えば、春にお茶会をするならば、春をイメージできるようなお道具や和菓子などを一貫してそろえます。
そして、どのようなお客様を迎え入れるかといったことを決めて、正座をする茶室で行うのか、椅子に座って行う広間でやるのかも決めます。
これも、正座でのお茶会に参加できる人の層と椅子でのお茶会に参加できる人の層は似通っていますが、違いが出るものです。
このようなことをご自身の副業やお仕事に当てはめて考えていくと、どのようなターゲット層に対して、どのようなテーマを掲げてやっていくのか、ということになります。
例えば、初心者向けにPRしていくのか、経験者でもっとステップアップしていきたい人にPRするのか、でも使う言葉、使う写真、使うものも変わってくるものです。
現に私自身も、参加してくださる方に合わせてお伝えの仕方、言葉、すべてを変えるようにしています。
4:お客様となる方へ、認識してもらう
茶道でも、お茶会をする際には、お客様へお手紙をお送りします。いついつ、どこで、こういったお茶会をやりますよ、といったお知らせのようなものです。
これは、副業をする上でも、普通のお仕事をする上でも大事ですね。
例えば、外注でお仕事を請け負いたいならば、お客様になりそうな方をイメージして「私はこんなことにお役立ちできます。こういった経験をしていきて、どのようなスキルがあります。」とPRします。
もちろん、会社のお仕事でも、「○○というプロジェクトで○○という経験があり、こんな風に試行錯誤してこのような実績と貢献ができました。だから、○○というプロジェクトを担当させてください」といったように交渉ができます。
大切なことは、「ただ伝えた」ということの事実よりも、お客様に伝わるように「伝える」といったことが重要なのです。
5:目的とゴールに合わせて逆算をする
茶道の作法は、一番の優先順位となる抹茶を一番美しく、美味しくお客様にお出しすることというゴールから、目的の「お客様に楽しんでいただく」ということを踏まえた上で、計算されたものです。
これをお仕事に当てはめていくと、逆算してやるべきことを具体化し、細かく分けていくということでスムーズに行きます。
例えば、ライターの仕事をしたい!と思ったら
・どのような記事をライターとして受注したいかを明確にする
・外注をマッチングするサービスに登録する
・自分の理想とする働き方をしているライターさんを見つける
・そのライターさんの「良いな」と思えるところをできるだけ真似して自己流にアレンジする
・自己PRを作成したり、お客様が依頼しやすいように設計する
・お仕事を受注する
・お仕事を受注する中で困りごとがあれば、頼れる人を探して相談する
・仕事の質などをブラッシュアップしていく
といったところでしょうか。
こんな風に、具体的に細かく行動を分けて考えると次に自分が何をやれば良いのかが見えてくるので、夢の実現も早いです。
目的とゴール、お客様目線があれば、副業の成功率アップ!
ここまでご紹介してきましたが、大切だなと思うことは、「優先順位」と「お客様目線」でしょう。
もちろん、どんなお客様に求められたいかにもよりますが、この2つを軸にして考えていくと、副業も、そして今のお仕事ももっと楽しくなるのではないでしょうか。
そんな大切なことも教えてくれる茶道だからこそ、こんなに文化として受け継がれているのだなと感慨深いものがあります。
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