私はこれまで関東から関西の様々な学生さんに向けて、自分独自に編み出した「おもてなし茶道」をお伝えしてきました。
中には初心者の方から経験者の方までいて、場合によっては伝える内容などをカスタマイズしています。
おかげさまで、「楽しかった!」「もっと茶道を学んでみたい!」という声をたくさんいただき、心から感謝があふれます。
そして、私がこれから社会に出る学生の方に向けてお伝えする上で、大切にしていることをご紹介します。
(※実際に学生団体さんに向けてオンライン講座を行った様子です。)
目次
1:どうしたら楽しめるかという視点をもつこと
茶道というと、どうしても敷居が高く感じたり、お稽古をしているといろんな壁にぶちあたります。
そんな時に、真っ向から勝負を挑まずに、「どうしたら楽しめるかな」という視点を持つことがおすすめです。
例えば、難しい茶道のお稽古も「これをクリアしたら美味しいお菓子でも自分にご褒美をあげよう」など、自分が楽しめるように工夫してあげる。
そうすると、また新しい視野が広がり、狭いところから抜け出しやすくなります。
私自身も、正直言うと、茶道のお作法はとびきり上手というわけではありません。
私が茶道をお仕事にするまで、興味を持ち、愛するようになったのは、いつものお稽古の後に先生からお伺いできるお話でした。
とにかく、これが面白い。
「今回の茶会の軸の意味、関連するお道具、その歴史、どんな思いがあって構成しているか」
当時、同じメンバーでもおそらく私が一番興味深く聞いていたのではないかというくらい、本当に大好きな時間でした。
こんな風に、自分の中での「楽しめる」ポイントを見つけると、自分の心も充実していきます。
2:すべての物事には背景・意味がある
至極当たり前なのですが、私自身、「すべての物事には背景・意味がある」ということの面白さに気づくまでに結構時間がかかりました。
いかんせん、学校の勉強がとんと苦手で、暗記ものも何も頭に入っていきませんでした。
(文系なのに高校3年生の夏の期末では日本史で8点を取るという、、、よく高校を留年しなかったなと自分でも驚いています笑)
自慢ではないですが、こんなにも学校のお勉強が壊滅的だった私を、両親はよくストレートで大学院まで出したのかと思うと、奇跡です。(キッパリ)
では、なぜ私がこんなにも勉強が出来なかったのか。
その1つの気づきとしては、「その背景は何につながっているか」「それにはどんな意味があるか」という視点を持って、興味を深く持てなかったということです。
今現在の学校教育の現場がどうなっているのかの詳細は不明ですが、「ただ短期間に効率よく物事を暗記する」ということでは、私の記憶にはとどまれなかったのです。
そのため、応用もきかなければ、自分の頭で考えることも出来ず、非常に苦労をしました。
そして、それも「すべての物事には背景・意味がある」という視点さえあれば、一生懸命に授業をしてくださった先生の言うことも、より深く理解ができたことでしょう。
(なお、勉強が壊滅的でしたが、美術や芸術に関して興味関心があり「すべての物事には背景・意味がある」というスタンスだったためか、そちらに進学しました。)
3:どんなことでもいいから自分の好きなことや夢を持つ。
突然、人生の説教をするようなことを言いますが、「どんなことでもいいから自分の中で好きなことや夢を持つ」ということは非常に大切だと思っています。
実は私のこの茶道の活動は学生時代から始まりました。
ある友達から「美香ちゃん、茶道やってきたなら、カジュアルな感じで茶道のお茶会やって~」と言われたことがきっかけです。
それから、自分でも楽しくやり続けていくと、あれよあれよという間に広がって、私を思いもよらない経験までつれてってくれました。
本当に楽しんでいただけです。
もちろん、参加してくださる方が満足していただけるのはどうだろうか、どんなことを求めているか、ということをトライアンドエラーをしながらブラッシュアップし続けてきています。
が、すごく、すごく、私にとっては楽しいのです!
当時、私は家族からも懐疑的な見解でした。
「茶道なんて教室が持てるようなお金持ちや余裕があって、すごい先生じゃないと無理」
「茶道を仕事にするなんて馬鹿げている」
「茶道には家元や名家があるのに、あなたみたいに賢くない子は無理」
しかし、現に私は茶道を仕事にしていて、今では海外の方からも「楽しい!」「また美香さんの茶道イベントに参加したい!」「もっと話が聞きたい!」と喜んでくれるまでになりました。
だから、もし、学生の方、あなたが好きなことや夢があったら。
ぜひ、潰さないでください。
無理に誰にも言わなくていいし、理解もない人へ説得もしなくていいです。
まずは、自分の中でその愛を育んでいってくださいね。きっと長い人生の中であなたを救うものになっていると思います。
若い方にお伝えしていることは自分がその時に言ってほしかったこと!
振り返れば、私が学生さん向けにお話するとき、一番大切にしていること。
それは、「私が学生だった時に聞きたかった、言って欲しかったこと」です。
今でも、常に、その視点を忘れず、様々なプログラムやイベントを構成しています。
これから社会に出て働く若い学生の方へ。
ぜひ、夢を持って、前向きに!心から応援しています。