私は、2025年12月に出産をして、母になりました。
実は妊娠後期に胎児に異常と低体重であることが突然見つかり、出産後、子どもはすぐにNICU、GCUを得て、およそ2か月以上の入院生活を経て、我が家にやってきました。
入院の間、様々な検査をし、プラダーウィリー症候群という障害を持った子であると分かりました。
当時のことは産後のメンタル不安定もあり、告知されてからところどころ記憶がないまま、必死に育児をしてきました。
その中で得た、茶道・禅の教えが私の心を少なからず救ってくれました。
目次
プラダーウィリー症候群とは
プラダーウィリー症候群とは、国の指定難病であり、15番染色体の遺伝子異常です。
乳幼児期の筋力低下や哺乳障害から始まり、幼児期以降は満腹中枢の機能不全による極端な過食と肥満、低身長、知的障害などを引き起こす先天性の指定難病です。
約1万~1万5千人に1人というもので、これまで実は診断されてない人も多くいるだろうとされています。
現在は、成長ホルモン投与や専用に教育をすることで寿命がのびるとされていますが、これまでは寿命が10代~20代が多いとされています。数える程度ですが、50代の方もいらっしゃいます。
実は根治術は確立され、臨床研究がすすんでいる
根本的な治療法はないと言われてきましたが、医療の進化は日進月歩です。
2025年10月29日に「エピゲノム編集技術により、プラダー・ウィリー症候群の失われた遺伝子の働きを回復させる方法の開発」という研究成果が公開されました。
5年後を目標に臨床研究がすすんでいます。私たち家族は、その最新医療や研究の情報が分かる医療機関で専門にみていただいています。
不安に心が押しつぶされ、メンタルを病む日々
現在はおかげさまでメンタルの落ち込みは減っていますが、障害が分かった当時は言葉にはしがたいほど壮絶でした。
それから様々な医療機関や療育、訪問看護や家族会、先輩の親御さんにもつながり、先のことが少し見通せたり、他の障害を持つ親御さんとも関係を築くことで孤独を感じることは少なくなってきました。
なぜ不安になるのか
![]()
これまで、なぜあんなに不安だったのかを振り返るとそれは間違いなく、「分からないから勝手に妄想していった」からだと思います。
これは、禅でいうところの「莫妄想(まくもうぞう)」です。「莫妄想(まくもうぞう)」とは禅の言葉で「妄想することなかれ(余計な心配や雑念を抱くことはしないこと)」という意味です。
まだきていない未来に対して「ああなったらどうしよう」「こうなったらどうしよう」とあれこれ考えて不安になってしまったのです。
まずは「今ここ」にいよう
とにかくメンタルが不安定になっていた私に対して看護師さんは「たとえ障害があっても(息子)●●くんは(息子)●●くんですよ」「今をみて」と言ってくれました。
それでもなかなか前向きになれなかった私ですが、それは不安すぎて早くに色んなことを知って少しでもこの不確定な出来事に対して安心したかったのだと思います。
でも、一番大事なのは、すぐにこたえを求めて安心するのではなく、まずは目の前の赤ちゃんを愛して育てること。
実は将来のことなんて誰もわからないからです。特に人生や人なんてその最たるもの。
「今ここ」にいて、ひとつひとつ乗り越えていく
そんなわが子には障害以外にも合併症がいくつかあり、複数の科と複数の病院にお世話になっています。
そして分かったことは、数年前までは難しい手術でも、今から簡易にできることがあったり、今までは分からなかった原因が次々と解明していったりしている状態にあるということです。
だからこそ、今の状態から未来を憂うことをしても、あまり意味をなさなくなってきているのです。
それは、医療やAIにかかわらず、人生全般にいえるのかもしれません。
|